柳は緑 花は紅

世界は愛に満ちている…猫と音楽と、ちょっぴり不思議なことが好き!

ソロとアンサンブル

先日の打ち上げ兼女子会の時にも話題になったんですが、重唱とアンサンブルは同じなのか
違うのかというはなし。
 
実はこれ、結構重要な話なんですよね。
声楽を先生にならったりすると、歌うことの基礎は教わるけれど、基本的にはソロの発声を
教わるわけです。オペラ等で3人とか4人とかで歌うことを3重唱とか4重唱とかいうんですけれど、
これは基本的にアンサンブルとは違います。
 
オペラの重唱というのは基本的には自分だけで歌っていると思うんですよね。確かに、メロディーや
音的には相手と絡み合っている訳なんですが、決してそれはハーモニーでは無い。表現が難しい
ですが、音と音とが混ざっていないように感じます。
一方アンサンブルの場合は、音と音の間に、それを埋める響きがある。その響きゆえに音と音が
絡み合って聴こえるように感じます。
 
ソロで歌うためには絶対に必要なことですが、アンサンブルをやる上では邪魔になることもあります。
以前、アンサンブル・カペラの花井さんとお話しした時にこうおっしゃっていました。
「カペラのメンバーはそれぞれ色々な職業についているので、日常的には発声はバラバラです。
最初のうちはなかなか声が揃わないことも多いです。でも、練習している中でだんだん声が
揃ってくるんですよね。」
 
歌うことを職業としていてもそれぞれ色々な訳で、皆がみんな最初から同じように揃う訳では
ないと。
 
 
 
 
以前このブログでもお話ししたことがありますが、昔、グループレッスンで一緒だった人達。
当時とは違う先生ですが、レッスンを続けているので上手いです。でも、アンサンブルや合唱を
やっている人は少ないんですよね。
 
歌も突き詰めて行くと細分化されて行くので、発声一つをとっても同じではないと言うことでしょうか。
でも、だからと言って声楽のレッスン自体が悪いと言うことではないのですよ。お間違えないように。
合唱であれ、アンサンブルであれ、ソロであれ。基本的に使わなければいけない筋肉は同じです。
基本は一緒、とても大事です。でもそこから先、自分が何をどんな風に歌って行きたいか、それを
考えた時の選択肢が少なすぎますよね。ああ、地方在住者の悲しさでしょうか。