とある前世のお話です
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あ、雨・・・
そう思って急いで小川を渡ろうとすると・・・・
バッシャーン!
突然、水たまりに倒れる自分。
何が起こったのか理解できないでいます。
「このクソガキが~!」
そう言われて、首根っこをつかまれて再び投げ飛ばされます。
「二度と盗もうなんて思うなよ!」
そう言われて、初めて自分が盗みを働いたんだという事がわかりました。
周りを見渡すと、そこは薄汚い市場の様でした。
牛が歩いていたり、人が歩いていたりしてゴミゴミした街の市場。
小雨が降っています。
そんな中水たまりに投げ飛ばされて、服はグチャグチャです。
薄汚れたシャツにこれまた薄汚れたベスト。
同様に薄汚れたズボンを穿いていますが、足は裸足でした。
ハンチング帽のような帽子を被った頭から薄茶色の髪の毛が出ています。
少年です。
びしょびしょに濡れたまま家へ帰ると、家には病気の弟と父親が待っていました。
「なんだ、また食べ物を持って来れなかったのか!」
「このクソガキが!」
そう言って父親は酒瓶をあおります。
「兄ちゃん、大丈夫?」
弟がベッドから心配そうに声をかけます。
「ああ、大丈夫だよ。」
「お前は心配するな」
病弱な弟は、いつも心配してくれます。
「とっとと食いもんをかっぱらって来い!」
「食いもんが手に入るまでは帰って来るなよ!」
その言葉とともに、空の酒瓶が飛んできます。
ふと思うと、その父親は姿かたちは違うけど、現世の母のように思えました。
場面は変わって、可愛がっていた弟が高熱を出して亡くなります。
それなのに、父親は相変わらず酒浸りで悲しんでさえいない。
そこで感じたのは、激しい憎悪でした。
心の底からの憎悪。
そして、そして・・・・
また場面は変わります。
少年は、青年になって船に乗って街を出て行きます。
船乗りになって、船で働いているようです。
また場面は変わって、人生の終わりの場面へ。
海辺で椅子に座り、じっと海を眺める老人がひとり。
年老いた青年の姿でした。
ハンチング帽を被った頭からぼさぼさの白い毛が見えます。
私は、そっとその老人をハグします。
そして、聞きました。
・・・どんな気持ち?
寂しかった・・・ずっと。
弟を失ったことも。
愛して欲しかった、父親にも。
私はより一層、ハグしている両腕に力を入れました・・・
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これは、とある世の私の人生。
夢のような、本当のような前世話です。
先週、久しぶりに根本恵理子さんの『はじめての前世療法』に参加しました。
長野行のバスを待つ間ヒマだった(ウソです)ので参加したのですが、こんなディープな内容が!
ちょっとビックリでしたね。