柳は緑 花は紅

世界は愛に満ちている…猫と音楽と、ちょっぴり不思議なことが好き!

習うならどんな先生がいいか

楽器にしろ勉強にしろ、学ぶ時の先生選びは大切だと思います。

そんな先生選びについて某SNSで投稿したところ、こんな答えが返ってきました。

 

「私は上手いと思う先生に習わなければだめだと思います」

 

まあ、これは書いた人なりの経験に準拠した考えなのだと思いますが、私の考えは少し違ったのでここで書きたいなと思います。

今までに習い事と言うものをたくさんして来て私が感じるのは、名プレイヤーイコール名コーチでは無いと言うことです。例えば音楽で喩えると、素晴らしい演奏家が素晴らしい指導者かと言うと案外そうでは無いということ。もちろん例外もあるとは思います。でも、これ意外と多い気がしてるんです。

  

これは自分の経験からだけでは無く、世界的に活躍している一流プレイヤーのコーチを見ても良くわかります。

例えば、ゴルフのタイガー・ウッズやテニスの錦織圭選手。

タイガー・ウッズが復活を果たした時のコーチはクリス・コモでした。彼は選手では無く、元々コーチ出身です。クリスは聞く力に優れていて、相手の望んでいることを上手に汲み取ることが出来ました。そして、改善点はゴルファー自身が見つけ出して行くものだと考えて、相手の悩みや目標をしっかりと聞き、それに合った指導方法を自分の知識に照らし合わせて構築して行ったそうです。

 

また、錦織圭選手のコーチはいわずと知れたマイケル・チャン。彼は全仏オープンを制覇し、17歳3ヶ月でグランドスラム優勝。アジア系には無理だと言われた4大大会を制覇して世界ランキングも2位まで上り詰めました。けれど、その後は再び優勝することなく31歳で引退してしまうのです。その後、錦織選手のコーチを引き受けるまでに10年の歳月がかかっています。

しかし、錦織選手のコーチを引き受けてからのチャンの指導は厳しく、1から錦織選手の技術を作り直しました。また、脆かった精神面の強化にも力を入れ、自分を信じる事を徹底して教えたそうです。

 

この2人の一流プレイヤーを見てもお分かりのように、決してコーチは名プレイヤーではありません。話を音楽、こと声楽の世界に戻しても同様ではないでしょうか。超有名なスター歌手の先生は有名な声楽家だったでしょうか。否、違いますよね。あ、もちろん、自分が習いたいと思える先生であることは大切ですよ。でもそれは、その先生が上手いかどうかと言うのとは違うのではないかと思うのです。